2023 - 04 - 28  
ユニバーサルナレッジのエンジニア伊藤拓也が、Kaggleコンペティション『IceCube – Neutrinos in Deep Ice』で世界1位を獲得

ユニバーサルナレッジ株式会社のエンジニア伊藤拓也が、Kaggleのコンペティション『IceCube – Neutrinos in Deep Ice』にソロ出場し、813チーム中1位の成績を獲得し、優勝しました。
 

 
 
● Kaggleとは
Kaggleは、機械学習やデータ分析のコンペティションやプロジェクトを主催するオンラインコミュニティおよびプラットフォームです。データサイエンティスト、機械学習エンジニア、データアナリスト、そしてAI研究者などがデータセットを探索し、モデルを構築・最適化できる場所を提供しています。Kaggleは、コンペティション主催者にとっては、自社の課題を迅速かつ効果的に解決し最高のデータサイエンティストや機械学習エンジニアを見つける手段になり、参加者にとっては、プロジェクトを通じて実践的なスキルを向上させることができるため、双方にとってメリットがあります。
 
 
● 『IceCube – Neutrinos in Deep Ice』コンペティションとは
IceCubeは、南極大陸の氷床深くに埋め込まれた巨大なニュートリノ検出器です。直径1キロメートル、深さ1.5キロメートルに及ぶ、約5,000個の光センサーから構成されており、これらのセンサーは、ニュートリノが氷の中を通過する際に発生する微弱な光を検出することができます。ニュートリノは、非常に微弱な相互作用をする素粒子であり、地球を貫通する高エネルギー粒子の中でも最もペネトレーション力が高く、宇宙線や天体現象の研究にも重要な役割を果たします。
 
本コンペティションの目的は、ニュートリノ粒子の方向を予測することです。南極の氷床の深部から宇宙を観測する「IceCube」検出器からのデータに基づいたモデルを開発します。伊藤は、Transformer(※1)とグラフニューラルネットワーク(※2)を使用し、モデルを構築しました。
 
(※1)transformerとは時系列データ等を扱う応用範囲の広い深層学習モデルです。OpenAIが開発したChatGPTのベースにもなっています。
(※2)グラフニューラルネットワークはグラフ構造を持ったデータを扱う深層学習モデルでソーシャルネットワークや分子構造分析等に広く使われています。
 
 
● Kaggleコンペティションの総合ランキングで世界15位、日本人で1位にランクイン
伊藤は本コンペティションの結果をもって世界ランキングでは15位、日本人で1位にランクインしました(本記事掲載時点の記録)。
 

 
 
● ユニバーサルナレッジのAIへの取り組み
ユニバーサルナレッジは、今後もAIを積極的に活用し、検索技術の研究開発に取り組んで参ります。ECサイト向けサイト内検索「ユニサーチ」へのAIの応用・実用化を進めて参ります。