ビルディ株式会社
代表取締役
渡邉大樹様
ビルディ株式会社
設立年月日 | 2008年6月 |
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代表者 | 渡邉 大樹 |
事業内容 | 建築業者向けEコマースサイト「ビルディ」の運営。電動工具・作業工具・現場用品などの販売、アフターサポート |
鹿児島に拠点を置きながら、全国の建設現場で働く職人たちから絶大な信頼を集める工具専門のECサイト「ビルディ」。サイト内検索ソリューション「ユニサーチ」の導入後、新たなステージへと歩みを進めている。主に生命線とも言える150万点以上の膨大な商品群の中からユーザーが求める一品を的確に迅速に表示することができるようになっている。多くの企業が抱える「探しにくさ」という課題に会社としてどのように」立ち向かい、いかに顧客満足度の向上を図ってきたのか。ビルディ株式会社の代表取締役社長である渡邉大樹氏に挑戦の軌跡と「ユニサーチ」導入の経緯、今後の未来への展望を聞いた。
渡邉
当初は、様々なジャンルの事業者が出店する「モール型」のECサイトとして運営していました。「建設業界に特化した事業者が集まるモール」というコンセプトです。しかし、2年ほど運営する中で、出店者と購入者の両方を集めなければならないというビジネスモデルの複雑さに直面しまし、事業をスケールさせていく上で、このままでは難しいと感じました。
そこで大きな決断として、出店型のモール事行から撤退し、自社で商品を仕入れて販売する、現在の単独ECサイトの形へと切り替えたのです。これが2008年のことで、具体的には、私の実家が営んでいた金物屋のEC部門として再スタートし、「電動工具」という非常にニッチな領域に特化することにしました。
渡邉
当時、すでにMonotaROさんのような巨大プレイヤーも存在しており、我々は後発でした。大手と同じ土俵で戦うのではなく、あえて「建設」という大きな枠からさらに「電動工具」というニッチな分野に絞り込むことで、専門性を高め、独自のポジションを築こうと考えました。この戦略が、その後の成長の礎になったと感じています。
「探しにくい」が機会損失に
渡邉
ECサイト立ち上げ当初は、システムにデフォルトで備わっているシンプルな検索機能を使っていました。その後、Googleが提供するサイト内検索APIを利用していた時期もあります。しかし、商品数が爆発的に増える中で、これらの汎用的なツールでは対応しきれない場面が増えてきました。
そこで、専門のサイト内検索エンジンを導入したのですが、それでも課題は山積みでした。当時の検索エンジンは、キーワードが完全に一致しないとヒットしない、非常にシンプルなものでした。例えば、お客様が「バッテリー別売」の工具を探して検索しても、商品説明に「バッテリー」という単語が含まれているだけで、バッテリー付きの商品まで大量に表示されてしまう。また、商品の重み付け(表示順位の調整)も手動で行っていましたが、一つのキーワードで調整すると別のキーワードの検索結果に悪影響が出るなど、いたちごっこの状態で、根本的な解決には至りませんでした。
ユーザーにとって「探しにくい」ということは、そのまま機会損失に繋がります。品揃えには自信があるのに、それをお客様に届けられない。「この状況を何とか打開しなければならない」という強い危機感を抱いていました。
渡邉
また、同義語の扱いや絞り込み機能にも大きな課題がありました。例えば、「刃」と「カッター」は同じ意味で使われることがありますが、これを手動で一つひとつ登録していくのは膨大な手間がかかります。さらに、絞り込み項目(ファセット)がカテゴリと連動しておらず、「電動ドリル」を検索しているのに、全く関係のない商品のスペックが絞り込み項目として表示されてしまうこともありました。
検索結果がユーザーの意図とずれてしまうことで、お客様にご不便をおかけしているという実感がありました。このままでは、お客様の信頼を失いかねない。そうした思いから、サイト内検索エンジンの刷新を本格的に検討し始めました。
決め手は「ユーザー行動の学習」と会社の姿勢
渡邉
具体的には、どの商品がクリックされ、最終的に購入に至ったかというデータを基に、よりコンバージョンに繋がりやすい商品を上位に表示してくれる。これは、私たちが手動の調整で苦労していた部分を、テクノロジーの力で解決してくれる画期的な仕組みだと感じました。
そしてもう一つの大きな決め手が、開発元であるユニバーサルナレッジ社の皆さんの姿勢です。私たちが抱える課題や、「こんな機能は実現できないか」といった要望に対して、決して「できない」とは言わず、常に前向きに検討し、一緒に解決策を探ってくれる。単なるツール提供者としてではなく、共にサイトを良くしていくパートナーとして信頼できると感じました。
以前使っていたエンジンでは、私たちの要望に対して「それは標準パッケージの範囲外です」と断られてしまうことも少なくありませんでした。しかし、ユニバーサルナレッジ社は、私たちのビジネスを深く理解しようと努め、技術的な挑戦にも積極的に取り組んでくれました。この「共創性」こそが、最終的な決め手になったと言えます。
渡邉
一つは「キーワード連動ファセット」機能。これは、検索されたキーワードに応じて、最適な絞り込み項目を自動で表示してくれる機能です。例えば「電動ドライバー」と検索すると、プロのユーザーが必ず気にするであろう「トルク」や「電源のボルト数」「防塵・防水機能の有無」といった項目が絞り込みメニューに表示されます。これにより、お客様は膨大な商品の中から、より直感的に目的のスペックを持つ商品へとたどり着けるようになりました。
もう一つが「フォールバック検索」です。これは、検索結果が0件だった場合に、システムが自動で検索条件を緩めて再検索してくれる機能です。例えば、メーカー名と型番を組み合わせて検索してヒットしなかった場合、メーカー名だけで再検索してくれる。お客様が諦めてサイトを離れてしまうのを防ぎ、商品との出会いの機会を最大化してくれています。
そして、懸案だった「グルーピング機能」も実現できました。規格違いのネジなどを一つの商品ページにまとめ、その中でスペックを選べるように表示することで、検索結果画面が非常にすっきりと見やすくなりました。
導入で激変したユーザー体験、CVR120%を達成
渡邉
「現場で働くすべての人を支えるインフラ」のような存在に
渡邉
私たちの次なる目標は、そうした既存のお客様のニーズに、より幅広く応えていくことです。建設工具だけでなく、農業機械や自動車整備工具、さらにはオフィスで使うコピー用紙に至るまで、お客様が「現場」で必要とするあらゆるものを提供する。そうすることで、ビルディを単なる工具屋ではなく、「現場で働くすべての人を支えるインフラ」のような存在にしていきたいと考えています。
もちろん、やみくもに商材を広げるわけではありません。あくまで私たちのコアなお客様である建設事業者の方々を軸に、彼らの利便性を損なうことのないよう、慎重にカテゴリを拡張していきます。探しやすさを担保しながら、品揃えを拡充していく。その両立の鍵を握るのが、やはり高性能なサイト内検索だと確信しています。
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「ユニサーチ」製品情報
ECサイトの売上アップを らくらく実現する商品検索エンジン
サイト内検索コラム
サイト内商品検索の改善に役立つTipsや、運用改善方法などをご紹介しています。
Q&A よくあるご質問
サイト内検索「ユニサーチ」について、お客様から寄せられたよくあるご質問とその回答をご紹介しています。