対談TALK

ちょっと競合の話に移りたいのですが。いま、会社としては、アマゾンと対決するんだ、というのは意識してますか？

もちろん、間違いなく。社外でも出ている話なので、いいと思うのですが、一時期“ビート・アマゾン”というTシャツをみんな着させられてました。

アマゾンの何が脅威なんでしょうか。

単純に見れば、お客様がどこでものを買うか、楽天かアマゾンかの取り合いになるから、ですね。ビジネスモデルが違うとは言っても。

その考え方で言うと、アマゾン以外でどこかターゲットにしている会社は？

個人的には、ヨドバシを見てました。

それは意外ですね。なぜですか？

ZOZOTOWNもそうですが、特定ドメインに強くて、お客様を囲い込んでいいサービスを提供しています。それぞれの領域に強い企業ですね。

アマゾン以外は眼中にないと思っていました。

楽天のEコマースの部隊はジャンル単位で競合を見ています。だからファッションならZOZO、となるわけです。

ほかに何か、最近の取り組みで特筆できるところはありますか？

若年層向けに、「楽天学割」というサービスがあります。アマゾンは学生さん向けのディスカウントがすごいので、同じ分野で若い人向けのサービスを提供して、早くからファンになってもらおうという取り組みですね。あと楽天は、配送回りがまだ弱いですね。

お客様からすると、配送ってプライオリティ高いですかね？

極めて高いです。一時期、楽天物流でがんばってやったんですが、アマゾンほどのクオリティには達していなくて。最近は「楽びん」などのトライアルもやっていますので、継続して力は入れています。

もともとマーチャントビジネスでテナント貸しなので、難しいような気がしますが。

ロングテールのものは時間かかっても、そうじゃないものは早く持ってくる、そうした仕組みは早く作らないといけないと思います。

そこは課題であり続けている？

大きな課題ですね。たとえば将来は、Uber的なものとの連携もあるのだと思います。

Lyftにも投資してますし。楽天はLyftの株の20％ぐらいを持ってます。LyftはUberにつぐシェアを持つ競合です。