株式会社サイバーエージェント 取締役 人事統括

曽山 哲人

TETSUHITO SOYAMA

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事業がどう変わろうと、“実力主義型の終身雇用”をめざしていく。

井上(ユニバーサルナレッジ)
井上

サイバーエージェントとして、理想とする会社像を描いていたりしますか?

曽山様
曽山

客観的によく似ていると言われるのがリクルートです。永く続いている企業の中では、GEやP&G、ネスレなども上がるんですが、実はすべて違うと思っています。もともとビジョンとして“21世紀を代表する企業を創る”というものがあり、それが何かを考えながら進んでいます。

井上(ユニバーサルナレッジ)
井上

その企業は、具体的にどんな姿をしてるのでしょうか。

曽山様
曽山

具体的にはまだ見えていないです。頭の中にもまだ無いという状態です。21世紀はこれからなので、まだ答えを出すには早い、というのが我々の見解です。いま決めてしまうと、後になって自らの首を絞めることにもなりかねません。数十年後の未来はわからなくていいし、あえて語らない。その方が結果的に理想に近づけるという発想です。

井上(ユニバーサルナレッジ)
井上

曽山さんの中には、何かあったりします?

曽山様
曽山

私自身で言うと、“実力主義型の終身雇用”を創りたいと思っていて、すでに人事ポリシーに掲げています。実力ある人が報われる、会社が面白い、雇用条件もいい、そんな会社でありたい。一方で価値観さえ合っていれば、実績が突出していなくても、終身雇用は守られる。さらに働いていく上で意識が変わり、メチャメチャがんばりたいとなれば、実力主義で一気に上がることもできたりします。

逆に高いポジションを任されていた人が介護で仕事を減らしたいというのなら、一時的に待遇は変わるけど、また戻ってこられるとか。そうした良い意味での“でこぼこ”が許される会社にしたいと考えています。

井上(ユニバーサルナレッジ)
井上

そうした会社を目指すとしても、やはり事業領域は変わって行くと・・・。

曽山様
曽山

ずっと変わり続けるでしょうね。働き方とはまた別のテーマです。

井上(ユニバーサルナレッジ)
井上

サイバーエージェントさんは、その名の通り、創業時は広告代理業でしたよね。

曽山様
曽山

はい、その次にメディアを手がけ、ゲームを始めて、スマホにデバイス転換して、そしていまは動画に注力しています。

井上(ユニバーサルナレッジ)
井上

その次があれば、言える範囲でお願いします。

曽山様
曽山

当面は動画ですね。立ち上げてまだ1年ですから。

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