サイト内検索とは?簡単なやり方・導入方法・事例を分かりやすく解説

「サイト内検索」とは、Webサイト内の情報を効率よく探すための機能です。特に膨大な情報量を持つWebサイトやECサイトでは、ユーザーが目的とする情報や商品をスムーズに見つけるための必須ツールと言え、ユーザー体験の向上により売上アップにつなげることが可能です。

当記事では、Webサイト・ECサイトの運営者やマーケターの方々に向けて、サイト内検索の基本的な仕組みから具体的な導入方法、実際の事例までをわかりやすく解説します。サイト改善のヒントとなる内容をお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

1. サイト内検索とは?

サイト内検索とは、キーワードをもとにWebサイト内のコンテンツを検索できる機能のことです。サイト内検索の基本的なやり方は、検索窓に調べたいキーワードを入力すると、検索対象のキーワードを含むコンテンツが表示されます。

「閲覧したいコンテンツがWebサイト内のどのページにあるか分からない」「膨大な商品ページの中から目的の商品を見つけたい」というときにサイト内検索が役立ちます。

 

2. サイト内検索のやり方

サイト内検索には、ブラウザの文字検索や検索エンジンの利用、Webサイトの検索窓の使用など、多様なアプローチがあります。サイト内検索機能をWebサイトやECサイトに導入するときは、まずサイト内検索の種類を把握しましょう。

以下では、サイト内検索のやり方を6つ紹介します。

 

2-1. ブラウザ上で文字検索を行う

ブラウザ上で「Ctrlキー+Fキー」を押すことで、文字検索のショートカットを使用できます。

1 ブラウザを立ち上げ、文字検索をしたいWebページを開く。
2 キーボードのCtrlキーとFキー(Macの場合はCommandキーとFキー)を同時押しして、検索バーを表示する。
3 検索バーに検索したいキーワードを入力する。

ブラウザ上で文字検索を行うと、入力した検索キーワードと一致するWebページ上の文字列がハイライト表示されます。検索バーの横には、該当文字列が出現する位置にジャンプできるボタン(Chromeの場合は上向き・下向きの矢印)もあります。

ただし、ブラウザ上での文字検索で検索できる範囲は、現在表示しているWebページのみです。Webサイト全体のコンテンツからキーワードをピックアップする使い方はできません。

 

2-2. ブラウザの検索エンジン管理機能を使う

ブラウザの検索エンジン管理機能を使うと、特定のWebサイトにおけるサイト内検索をブラウザに登録できます。Chromeでのやり方は以下の通りです。

1 Chromeを立ち上げ、画面右上の設定メニューから「設定」を開く。
2 メニューの「検索エンジン」を選択し、「検索エンジンとサイト内検索を管理する」をクリックする。
3 「サイト内検索」の項目にある「追加」をクリックする。
4 「名前」「ショートカット」「URL」を入力し、「追加」をクリックする。
5 ブラウザの検索バーにショートカットを入力してスペースを空けた後、検索したいキーワードを入力する。

サイト内検索の登録で使用する「名前」は任意の名前で構いません。「ショートカット」はサイト内検索を呼び出すときの文字列、「URL」にはWebサイトにおける検索結果ページのURLの検索キーワード部分を「%s」に置き換えて入力します。

ブラウザの検索機能は便利ですが、パソコンに慣れていない方には設定が難しく感じられる場合があります。また、対象のWebサイトにサイト内検索が用意されていなければ、この機能は利用できません。

 

2-3. Chromeの拡張機能を使う

Chromeの拡張機能である「Search the current site(サイト検索)」を使うと、サイト内検索がないWebサイトでもサイト内検索を利用できます。

1 Chromeウェブストアの拡張機能で「Search the current site(サイト検索)」を選択する。
2 「Chromeに追加」を選び、「拡張機能を追加」をクリックする。
3 サイト内検索を行いたいWebサイトにアクセスして、Search the current site(サイト検索)のアイコンをクリックする。
4 検索バーにキーワードを入力して検索する。

Search the current site(サイト検索)は導入する手間が少しかかりますが、さまざまなWebサイトでサイト内検索をしたい場合に便利な機能です。

 

2-4. Google上で検索コマンドを使う

Google上で検索コマンド「site:」を使うと、Googleの検索機能を利用して特定のWebサイトにおけるサイト内検索を行えます。

1 検索バーに「site:」と入力し、続けて「検索したいWebサイトのドメイン」と、半角スペースを空けて「検索したいキーワード」を入力する。
2 検索すると、Googleの検索結果画面にサイト内検索の結果が一覧表示される。

また、検索したいキーワードの部分を下記のように入力すると、検索するページの絞り込みができます。

検索コマンド 絞り込みの内容
and site: URL A and B AとBの両方を含むページを表示する。
or site: URL A or B AとBのどちらか、もしくは両方を含むページを表示する。
site: URL A – B Aを含む検索結果から、Bを含むページを除外する。

最初は難しく感じるかもしれませんが、コマンド入力に慣れると探したい情報を簡単に見つけられるようになります。

 

2-5. Googleの検索オプションを使う

Googleの検索オプションを使うことでも、サイト内検索が用意されていないWebサイトでサイト内検索を利用できます。

1 パソコンでGoogleの「検索オプション」にアクセスする。
2 「検索するキーワード」に調べたいキーワードや除外したいキーワードを入力する。
3 「検索結果の絞り込み」には、検索したいWebサイトのURLや、検索したい範囲を設定する。
4 「詳細検索」をクリックする。

Googleの検索オプションは、Google上の検索コマンドよりも詳細な検索を行えます。しかし、設定項目が多いため、ブラウザ操作に慣れていない方にとっては難しいやり方と言えるでしょう。

 

2-6. Webサイトの検索窓を使う

Webサイトに検索窓が設置されていれば、検索窓にキーワードを入力するだけでサイト内検索を利用できます。

1 Webサイトの検索窓をクリックする。
2 検索したいキーワードを入力して検索する。

検索窓を利用したサイト内検索のやり方は、基本的に上記の2ステップだけです。難しい設定やコマンド入力は必要なく、手軽にサイト内検索を行えます。サイト運営者がサイト内検索用の検索窓を設置する必要はあるものの、ユーザーにとってもっとも利便性が高い方法です。

 

3. WebサイトやECサイトにサイト内検索を導入するメリット

WebサイトやECサイトにサイト内検索を導入することには、ユーザー側だけでなく運営者側にもメリットがあります。以下で紹介する3つのメリットをもとに、自社サイトにサイト内検索を導入するべきかどうかを検討するとよいでしょう。

 

3-1. 回遊率やUXが向上する

サイト内検索を導入すると、Webサイト・ECサイトの回遊率やUXが向上します。回遊率とは、Webサイトにおけるユーザー1人あたりのページビュー数を表す指標です。ユーザーが一度のサイト訪問でより多くのページを閲覧するほど、Webサイトの回遊率は向上します。UXは「ユーザーエクスペリエンス」のことです。Webサイトにおいては、ユーザーがWebサイトを訪問・利用することで得られた体験を指します。

回遊率を上げるためには、直帰率を下げることが有効です。特にECサイトでユーザーが商品の購入に至らず直帰する一因としては「探している商品がすぐに見つからない」「検索しても希望と違う情報が表示される」などの不満が挙げられます。サイト内検索はユーザーが目的の商品や情報を見つけやすくなるため、ユーザーのサイト離脱を防いで回遊率とともにUXの向上にもつながります。

 

3-2. CVRの改善につながる

サイト内検索は、Webサイト・ECサイト運営で重要となる「CVRの改善」を図れる点もメリットです。CVRとはコンバージョン率のことで、Webサイトを訪問したユーザーが商品購入や資料請求をする割合を表す指標です。CVRが高いほどユーザーが商品を購入しやすい状態を示し、収益がアップします。

サイト内検索がCVRの改善につながる理由は、ユーザーの目的に沿って商品検索・絞り込みができるようになり、目当ての商品にすばやくリーチできるようになるためです。WebサイトやECサイトのCVRが伸び悩んでいる場合は、サイト内検索を導入してユーザーの購買行動を促進するとよいでしょう。

 

3-3. ユーザーニーズを把握できる

サイト内検索を導入すると、ユーザーがサイト内検索で行った検索ログを収集できます。検索に使われたキーワードは、ユーザーが探している情報や意図を反映しており、ユーザーニーズを理解するための貴重なデータとなります。

検索回数が多いキーワードは、ユーザーの関心の高さを示しており、求めている情報や商品を把握する手がかりとなります。取得したキーワードを時系列に沿って分析すると、ユーザーニーズの変化やトレンドも把握しやすくなるでしょう。

検索回数が多いもののコンバージョンに至っていないキーワードがあれば、サイト構造の最適化や販売商品を見直すときの判断材料としても使えます。サイト内検索から取得したデータを活用すると、よりユーザビリティが高いWebサイトに改善できます。

 

4. 【Webサイト・ECサイト】サイト内検索の導入方法

WebサイトやECサイトにサイト内検索を導入する方法には、主に3つが挙げられます。それぞれメリットとデメリットがあるため、比較検討した上で、自社のWebサイト・ECサイトに合う方法を採用しましょう。

 

4-1. Googleカスタム検索エンジンを埋め込む

Googleカスタム検索エンジンとは、GoogleがWebサイト向けに提供しているサイト内検索ツールです。無料で導入可能でありながら、ある程度のカスタマイズが可能で、画像検索や表記ゆれにも対応できます。

WebサイトやECサイトにGoogleカスタム検索エンジンを埋め込む際は、以下の手順で進めましょう。

1 Googleアカウントを作成済みの状態で、Googleの「プログラム可能な検索エンジン」のページにアクセスする。
2 画面右上の「使ってみる」をクリックして、「追加」を選ぶ。
3 「特定のサイトまたはページを検索」の部分に、WebサイトのURLを入力する。
4 「検索設定」を任意で設定し、「作成」をクリックする。
5 「コードを取得」をクリックし、HTMLソースコードをコピーする。
6 コピーしたコードを、Googleカスタム検索エンジンを埋め込みたいWebサイトのHTMLソースに貼り付ける。

以上の手順で、WebサイトにGoogleカスタム検索エンジンが埋め込まれ、サイト内検索用の検索フォームが表示されるようになります。

Googleカスタム検索エンジンは無料かつメリットが多いものの、UIやデザインは最低限でWebサイトの特徴を出しにくい点がデメリットです。Google広告が配信されるため、広告を表示したくない方にも向いていません。

 

4-2. WordPressの場合はプラグインを導入する

WebサイトやECサイトをWordPressで作成している場合は、サイト内検索が標準機能として搭載されています。デフォルトのサイト内検索で十分と感じる場合は特別な対応は必要ありませんが、そのままでは詳細な検索条件の設定やカテゴリでの絞り込み検索などは利用できません。WordPressで作成したWebサイトに利便性が高いサイト内検索を実装するには、サイト内検索のプラグインを導入する必要があります。

サイト内検索を実装できるプラグインには「SearchWP Live Ajax Search」や「Search & Filter」があります。「SearchWP Live Ajax Search」は、キーワードの入力時から検索結果が表示されるという利便性の高さが特徴です。一方の「Search & Filter」には、Webサイトへ簡単に埋め込みができるという魅力があります。

WordPressのWebサイトにプラグインを導入する手順は、以下の通りです。

1 WordPressの管理画面を開く。
2 ダッシュボード左側メニューの「プラグイン」から「新規プラグインを追加」をクリックする。
3 画面右上の検索窓に、導入したいプラグインの名前を入力する。
4 プラグインを選んで「今すぐインストール」をクリックする。
5 インストール後、「有効化」をクリックする。

プラグインの導入自体は難しくないものの、サイト内検索に利用できるプラグインが限られている点はデメリットです。自社サイトに合うデザインや検索機能を備えたい場合は、他の方法を検討したほうがよいでしょう。

 

4-3. サイト内検索ツールを導入する

自社のWebサイト・ECサイトに合うサイト内検索を導入したいときは、サイト内検索ツールを導入するとよいでしょう。サイト内検索ツールは、Webサイト上にサイト内検索を設置するための専用ツールです。詳細な検索設定が可能で、サイト内検索のデザインもWebサイトに合わせて変更できるというメリットがあります。

サイト内検索ツールは、基本的に以下の手順で導入できます。

1 サイト内検索ツールを探し、ポイントに沿って候補を絞り込む。
2 ツールの提供会社に問い合わせをする。
3 問い合わせ後、機能や料金に納得できたら導入する。

サイト内検索ツールと一口に言ってもさまざまな製品が存在します。自社サイトに合うサイト内検索ツールを導入するには、下記のポイントを押さえることが大切です。

  • 検索精度が高く、検索速度も十分に速いか
  • 検索窓や検索結果のデザインを調整できるか
  • 絞り込み機能やサジェスト機能などの検索機能が充実しているか

サイト内検索の使いやすさを考えるときは、ユーザー目線で考えましょう。ユーザーが検索行動を起こしやすいサイト内検索ツールを導入することで、UX向上やCVR改善を実現できます。

ユニバーサルナレッジでは、AIを活用したサイト内検索ツール「ユニサーチ」を提供しています。ECサイト内の購買行動データをAIが分析し、サイト内検索結果を自動的に最適化するため検索UXが向上し、購入率・購買額アップを目指すことが可能です。

サイト内検索「ユニサーチ」の機能について詳しくはこちら

 

5. サイト内検索の導入事例

最後に、サイト内検索ツール「ユニサーチ」をECサイトに導入した2つの事例を紹介します。

  • 株式会社ヨドバシカメラ様
    株式会社ヨドバシカメラ様が展開するECサイト「ヨドバシ・ドット・コム」を改善する手法として、約10年前にユニサーチを導入していただきました。ヨドバシ・ドット・コムの改善はログ分析からはじまり、検索サジェストの導入やUIの改良、さらにユニサーチの導入という流れです。ユニサーチの導入により、ECサイトを訪問するユーザーのニーズを把握できるようになり、ヨドバシ・ドット・コムの1日の検索数は10年で26倍にも拡大しています。

    株式会社ヨドバシカメラ様のサイト内検索導入事例

  • 株式会社千趣会様
    株式会社千趣会様が運営するECサイト「ベルメゾンネット」において、サイト内検索の改善を目的としてユニサーチを導入していただきました。株式会社千趣会様がサイト内検索の改善を考えた理由は、検索エンジンの精度向上が必要であったためです。検索結果の表示順の調整や検索できる情報の充実など、お客様にとって利便性が高い検索機能を重視した結果、ユニサーチをご採用いただいています。ユニサーチの導入により、ベルメゾンネットのサイト内検索は精度向上とコストダウンが実現し、検索経由の受注も増加するという成果を得られています。

    株式会社千趣会様のサイト内検索導入事例

 

まとめ

サイト内検索は、ユーザーが必要な情報を迅速かつ簡単に見つけられる便利な機能です。ブラウザの文字検索や検索エンジンのコマンド利用などの多様な手法がありますが、UXやCVRの抜本的な改善に取り組みたい場合はサイト内検索ツールがおすすめです。

ユニサーチは、AIを取り入れたサイト内検索ツールです。AIによる予測・分析により、実際の購買行動データからサイト内検索結果の最適化を図れます。「ECサイトの売上が伸び悩んでいる」「現状のサイト内検索では目的の商品を探しにくい」などのお悩みがあれば、ぜひユニサーチをご利用ください。ご興味のある方は、下記からお気軽に資料請求をお申し込みください。

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Q&A よくあるご質問

サイト内検索「ユニサーチ」について、お客様から寄せられたよくあるご質問とその回答をご紹介しています。

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