ECサイトにはサイト内検索機能が重要!導入方法や流れを解説
ECサイトを運営する上で、ユーザーの検索体験を向上させる「サイト内検索」機能が大切です。ユーザーにとっては効率よく商品を探す手段となり、企業にとってはユーザーの検索行動からニーズを把握できる貴重なデータ源になります。
当記事では、サイト内検索の導入によるメリット、必要な機能、導入ステップ、導入方法について詳しく解説します。ECサイトの成長を支える検索機能のポイントを理解し、自社サイトの改善に役立てましょう。
1. ECサイトにサイト内検索は必要?
ECサイトにおける「サイト内検索」機能は、ユーザー体験を左右する重要な要素のひとつです。膨大な商品や情報の中から、利用者が求める内容にスムーズにたどり着けるかどうかは、購入意欲や離脱率に直結します。
特に商品数の多いECサイトでは、ナビゲーションやカテゴリ検索だけでは目的の商品を見つけにくいことがあります。サイト内検索はユーザーの行動を支援し、利便性を向上させるために欠かせません。
ここでは、ECサイトにサイト内検索を導入するメリットについて、顧客側・企業側の両方の視点から解説します。
1-1. 顧客側のメリット
ECサイト利用者にとって、サイト内検索はストレスの少ない買い物体験を可能にする便利な機能です。具体的には下記のようなメリットがあります。
- 情報・商品を素早く見つけられる
- あいまいな情報でも商品を見つけられる
サイト内検索を活用することで、ユーザーは欲しい商品に直接アクセスできます。たとえば、「白いスニーカー メンズ 25cm」といった具体的なキーワードで検索すれば、複数のカテゴリをまたいで探す手間を省けます。直感的に操作できるため、特に目的が明確な買い物において役立ちます。
最近では、検索精度の高いECサイト内検索機能により、「なんとなく」のキーワードでも目的の商品にたどり着けるケースが増えています。たとえば、「カラフルなマグカップ」や「ふわふわの毛布」などの抽象的なワードでも検索結果に適した商品が表示されます。あいまい検索やサジェスト機能、スペルミス補正機能などがあることで、情報が不完全な状態でも商品を発見できるでしょう。
1-2. 企業側のメリット
サイト内検索は、ユーザー体験の向上にとどまらず、EC事業者側にもさまざまな利益をもたらします。
- ユーザーのニーズが分かる
- 情報管理に活用できる
検索ログを活用することで、ユーザーがどのようなキーワードで商品を探しているかが分かります。検索語句の傾向分析は、商品ラインアップや在庫調整、キャンペーン施策の方向性を決める際に活用できます。検索されたにもかかわらず該当商品がなかった場合には、新たな商品ニーズとして企画のヒントにもなります。
サイト内検索が正常に機能するためには、商品データベースやカテゴリ構成、タグ付けといった情報管理が適切に行われている必要があります。検索システムの整備を通じて、ECサイト全体の情報設計が見直され、運営効率の向上につながります。検索改善を通じて情報設計の課題が明確になると、結果として顧客満足度と社内業務の両方の改善につながるでしょう。
2. ECサイト内検索で必要な機能
ECサイトの利便性を高めるには、検索機能の充実が必要です。ここでは、ユーザーの検索体験を向上させるために必要な代表的機能を紹介します。
キーワード検索機能 | 検索窓に入力したキーワードに基づき、該当する商品を一覧表示する基本機能です。目的の商品を素早く見つけやすくなります。 |
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サジェスト機能 | 入力中の文字列から関連するキーワード候補を自動表示する機能です。検索の手間や、誤入力による離脱を減らします。 |
絞り込み機能 | 検索結果を「価格帯」「カテゴリ」「サイズ」などの条件で絞り込める機能です。希望の商品を効率よく探し出せます。 |
並び替え機能 | 検索結果を価格順や人気順、新着順などに並べ替えられる機能です。比較検討しやすくなり、購入意欲を高めます。 |
表記ゆれ対応機能 | ひらがな・カタカナ・漢字などの表記の違いに対応し、検索漏れを防ぎます。幅広い入力に柔軟に対応できる点が強みです。 |
カテゴリ検索機能 | 特定のカテゴリだけを対象に商品を検索できる機能です。複数ジャンルの商品を扱うECサイトでは特に有効です。 |
3. ECサイト内検索を導入する流れ
ECサイトに検索機能を導入する際は、ユーザーの利便性だけでなく、自社の課題や運営体制も踏まえて慎重に進めることが大切です。導入までには、以下のようなステップを踏みましょう。
1 | 自社の課題を洗い出す |
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現在のECサイトにおける検索体験やサイト内行動を分析し、どのような課題があるかを明確にします。たとえば、「検索機能がない」「キーワード入力時に商品が表示されない」「離脱率が高い」といった問題があれば、それがどの段階で起きているのかを特定します。課題を可視化することで、必要な機能や改善点が見えてきます。 | |
2 | 検索ツールを選定する |
課題が明確になったら、課題に対応できる検索ツールを選定します。選定時には、導入コスト・対応できる機能・管理画面の使いやすさ・将来の拡張性などを総合的に比較検討しましょう。 | |
3 | 要件定義を行う |
検索機能に求める仕様や運用条件を文書化し、開発・導入に向けた要件定義を行います。この段階では、「検索窓の設置場所」「サジェストや絞り込みの有無」「レスポンス速度」など、機能面・UI面の詳細を整理します。 要件が不明確なまま開発を進めると、想定と異なる仕上がりになる恐れがあるため、導入前に関係者間で認識をすり合わせましょう。 | |
4 | システム連携開発 |
サイト内検索の仕様設計、システム連携、デザイン・インターフェースの開発を行います。導入する方法によって、設定のみで完結する場合やAPI開発が必要な場合など、開発内容は異なります。 | |
5 | テスト環境での確認、リリース |
検索品質に問題がないか、テスト環境で検証を行い実運用に問題がないか確認できたら本番環境でのリリースとなります。 |
4. ECのサイト内検索機能の導入方法
ECサイトに検索機能を導入する方法には、大きく分けて3つのパターンがあります。ここではそれぞれの方法について解説するので、自社の環境や目的に応じて、最適な導入方法を選定しましょう。
4-1. ECシステムの検索機能を活用する
ECプラットフォーム(ASPやクラウド型のECシステム)の多くには、標準でサイト内検索機能が搭載されています。プラットフォーム側で提供されている機能なので、開発コストがかからず、導入や管理の手間が少ない点がメリットです。
ただし、カスタマイズ性には限界があるため、自社独自のUIや複雑な条件検索を実装したい場合には不向きな場合もあります。ECシステムの検索機能を活用する場合は、あらかじめ必要な機能が対応範囲内にあるか確認し、システム選定時に検索機能の仕様を把握しておきましょう。
4-2. オープンソースのサイト内検索を活用する
大規模なECサイトや、非常に独特な検索ニーズがある場合はApache SolrやElasticsearchといったオープンソースのサイト内検索を自社システムに組み込む方法もあります。自由度が高く、サイトの特性や要件に合わせて機能をゼロから構築できるのが特徴です。独自性の高いサイト内検索を構築できる一方で、専門的な知識や技術が必要で、開発・導入・運用に高いコストと工数がかかります。
4-3. サイト内検索ツールを活用する
UIや検索精度にこだわりたい場合には、外部のサイト内検索ツール(専用エンジン)の導入を検討しましょう。利用者の検索ログの収集や分析機能も豊富なので、ユーザー行動に基づいたデータ活用も可能です。特に商品数が多い総合ECサイトや、ユーザー行動分析をもとに売上拡大を目指したい企業には、専用検索ツールが有効な選択肢です。
たとえば「ユニサーチ」では、AIによって検索結果を自動最適化しており高精度の検索結果、、サジェスト機能、絞り込み検索、表記ゆれ対応など多彩な機能を提供しており、リリース後の永続的な表記ゆれ対応や運用サポートも行っています。
まとめ
ECサイトにおけるサイト内検索機能は、ユーザー体験の向上と企業の販売戦略の両方に貢献します。ユーザーは目的の商品に素早くアクセスでき、企業は検索ログを通じてユーザーの関心やニーズを把握できます。
導入方法には、ECシステム標準機能の活用、オープンソースの利用、外部ツールの導入などがあり、自社の規模や目的に応じて最適な選択をすることが求められます。機能面や拡張性を見極めながら、検索精度の高いユーザー中心のサイト作りを進めましょう。
精度の高い検索を行いたい場合やさまざまな機能を使用したい場合は、「ユニサーチ」の導入がおすすめです。サイト内検索でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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