サイト内検索の導入方法とは?メリットや注意点・運用のやり方を解説

WebサイトやECサイトを訪れるユーザーにとって、「探したい情報にすぐたどり着けるかどうか」は満足度に直結する重要な要素です。そこで注目されているのが「サイト内検索」機能です。検索窓を設置することで、目的の商品や記事にスムーズに誘導でき、結果的にコンバージョンや再訪率の向上にもつながります。

当記事では、サイト内検索の基本から導入方法、効果的な運用のコツ、ツール選定時の注意点などを解説します。ユーザー満足度を高めたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

1. サイト内検索とは

サイト内検索とは、Webサイトの中にある情報だけを対象に検索を行う機能です。利用者が特定のキーワードを入力すると、該当するページや記事、商品情報などが一覧で表示され、必要な情報にすばやくたどり着けます。サイト内検索は、Webサイトの構成や情報量が多い場合に特に役立つ機能で、訪問者の利便性を高める基本的なナビゲーション手段の1つです。

検索ボックスはトップページやヘッダー、サイドバーなどに設置されることが多く、ユーザーが直感的に使えるようデザインされています。また、検索結果の精度を高めるために、キーワードの一致条件や除外条件を調整できる仕組みが組み込まれているケースもあります。こうしたサイト内検索の仕組みは、ユーザーにとってストレスのない情報探索を支える存在と言えます。

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2. サイト内検索ツールを導入する方法

サイト内検索を導入する方法には、大きく3つの手段があります。手軽に始められる「Googleカスタム検索」、CMSとして広く使われている「WordPress」の検索機能、より高機能な「専用のサイト内検索ツール」の導入です。それぞれ、導入コストやカスタマイズ性、検索精度に違いがあるため、自社サイトの目的や規模に応じて適した方法を選ぶことが大切です。

以下では、それぞれの方法について詳しく解説します。

 

2-1. Googleカスタム検索

Googleカスタム検索(現在は「プログラム可能な検索エンジン」として提供)は、Googleが無料で提供しているサイト内検索機能です。自社サイトの特定ページだけを対象にした検索が可能で、検索ボックスの設置や検索結果のデザインもある程度カスタマイズできます。

手軽に導入できるのが魅力ですが、無料プランでは検索結果の上部に広告が表示される点に注意が必要です。場合によっては競合他社の広告が表示される可能性もあり、ユーザーが他サイトに流れてしまうリスクもあります。

広告非表示にしたい場合は、有料APIを用いてクエリ(検索語句)を送信する必要があります。ただし、API設定には専門知識が求められるため、技術に不安がある場合はWeb制作会社などに依頼するのが安心です。

 

2-2. WordPressの検索機能

WordPressには、投稿や固定ページなどのサイト内コンテンツをキーワードで検索できる標準の検索機能が備わっています。WordPressで構築したサイトにサイト内検索を導入する場合、もっとも手軽な方法が「検索ブロック」の活用です。ブロックエディタを使えば、HTMLやCSSの知識がなくても、検索フォームをヘッダーやフッターなどの任意の場所に配置できます。

ただし、標準の検索機能は必要最低限の性能にとどまり、複数キーワードの全角スペース検索に非対応な場合もあります。そのため、日本語環境での検索精度を高めるには、「検索ウィジェット」や専用プラグインの導入がおすすめです。インストールして有効化するだけで導入が比較的容易な点も魅力です。

検索条件の絞り込みなど、より細かな機能を追加したい場合は、無料プラグインよりも有料の外部検索ツールのほうが柔軟性に優れています。

 

2-3. サイト内検索ツール

自社サイトに高機能な検索機能を導入したい場合は、企業が提供する専用の「サイト内検索ツール」を活用する方法があります。サイト内検索ツールは、Webサイト上にサイト内検索を設置するための専用ツールです。

有料のサイト内検索ツールの多くは、広告表示がなくユーザーの離脱リスクが低いほか、検索精度が高く、導入・運用に関してサポートを受けられる点も大きな魅力です。ツールによっては、検索結果の表示デザインやレイアウトを自社のブランドに合わせてカスタマイズできる機能も備えています。

一方で、初期費用や月額利用料などのコストがかかるため、自社サイトの規模や予算に合わせたツール選定が大切です。導入前には、検索対象範囲・絞り込み条件・サポート体制などを比較・検討し、自社に最適なサービスを選ぶようにしましょう。

 

3. サイト内検索ツールを導入するメリット

サイト内検索の導入には、ユーザーの利便性を高めるだけでなく、企業側にとっても多くのメリットがあります。検索機能を通じて顧客満足度を向上させたり、行動データを活用して施策に反映させたりすることが可能です。ここでは、主な利点を3つに分けて解説します。

 

3-1. カスタマーエクスペリエンスが向上する

サイト内検索は、訪問者が求める情報や商品にスムーズにたどり着ける手段を提供します。特にコンテンツや商品数が量が多いサイトでは、目的の情報・商品を探すのに時間がかかることがありますが、検索機能があればキーワード入力だけで該当ページにアクセスでき、利便性が大きく向上します。

また、検索結果の精度が高く、視認性の高いレイアウトが整っていれば、ユーザーは「使いやすいサイト」と感じやすく、再訪問や購入などのアクションにつながる可能性も高まります。スマートフォンなどモバイル環境でも快適に使える設計であれば、さらに満足度が高まり、結果としてリピーターの獲得や顧客ロイヤルティの向上にもつながるでしょう。

 

3-2. ユーザーニーズを把握しやすくなる

サイト内検索を導入すると、ユーザーがどのような情報を求めているのかを検索キーワードから把握できます。たとえば、「送料」「使い方」などの具体的な語句から、関心のある内容やサイト内の情報不足が見えてきます。

ユーザーが関心のあるキーワードが分かると、必要なコンテンツを強化したり、導線を改善したりといった対応が可能になります。検索履歴は、ユーザー視点での課題を発見するための貴重なデータとして活用できます。

 

3-3. CV率が向上する

サイト内検索は、ユーザーが目的の情報や商品にすぐたどり着ける仕組みのため、コンバージョン率(CV率)向上に効果的です。特にECサイトでは、検索機能を利用したユーザーの購入率が高くなる傾向があり、検索精度・機能が直接売上に影響します。

たとえば、特定の商品名を検索したユーザーは購入意欲が高いため、関連商品や人気商品の表示によってクロスセル・アップセルにもつながります。スムーズな検索体験は、離脱率の低下や滞在時間の増加にも貢献します。

 

4. サイト内検索ツールを選ぶときの注意点

サイト内検索ツールは多くの種類があり、それぞれ機能や使い勝手に違いがあります。自社のWebサイトに最適なツールを導入するには、いくつかのポイントを比較・検討することが大切です。ここでは、ツール選定時に確認しておきたい主な注意点について解説します。

 

4-1. 自社サイトに必要な機能を備えているか

サイト内検索ツールを選ぶ際は、自社サイトに必要な機能が備わっているかをしっかり確認しましょう。特にECサイトなどでは、ユーザーが求める情報へスムーズにたどり着けることが重要です。

たとえば「サジェスト機能」は、検索途中で候補を提示し、入力の手間や誤字のリスクを減らしてくれます。「ドリルダウン機能」は、カテゴリやスペックなどで絞り込む機能で、商品数が多いサイトに有効です。「表記ゆれ対応機能」は、表記の違いによる検索漏れを防ぎます。

導入を検討する際は、こうした機能が標準搭載されているか、必要に応じてカスタマイズできるかを事前に確認することが大切です。

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4-2. ユーザーニーズの分析に使えるか

検索データを活用してユーザーニーズを把握できる機能が備わっているかも、サイト内検索ツールを選ぶ際に重要なポイントです。ユーザーがどのようなキーワードで何を探しているのかを分析できれば、Webサイトの改善やコンテンツの拡充に役立ちます。

特に、検索された語句ごとのクリック率やコンバージョン率、検索後の離脱状況などが確認できるツールであれば、訪問者のニーズをより具体的に把握できます。検索数が多く売上に繋がっている人気キーワードは検索窓の下に表示するなど、取得したデータは売上アップの施策に活用することもできるでしょう。

こうした分析機能を活用することで、PDCAサイクルを素早く回し、顧客満足度の向上や成果につながる施策の立案が可能になります。ツール選定時は、ダッシュボードの使いやすさや分析指標の網羅性にも注目しましょう。

 

4-3. 表示速度やサーバー負荷に問題はないか

サイト内検索は、ユーザーが入力した検索語に基づいてデータベースから情報を引き出す仕組みのため、表示速度やサーバー負荷に大きく影響を与える場合があります。特に、大量のページを持つサイトや複雑な検索条件に対応する場合、検索処理が重くなり、表示速度が遅くなるリスクがあります。

また、多くのユーザーが同時に検索を行った際、応答速度が落ちると離脱率が高まり、機会損失にもつながりかねません。こうしたトラブルを避けるためには、サーバー負荷を分散できる構成や冗長化している検索ツールを選ぶことが重要です。表示の軽さや安定性は、ユーザー満足度に直結する要素の1つです。

 

4-4. デザインを調整できるか

サイト内検索ツールを選ぶ際には、検索窓や検索結果のデザインを調整できるかどうかも重要なポイントです。検索窓がページデザインになじまず浮いていたり、検索結果の表示が分かりにくかったりすると、せっかくの機能もユーザーに活用されにくくなってしまいます。

特にECサイトやブランドサイトでは、デザインの一貫性がユーザー体験に直結するため、検索機能もサイト全体のデザインに合わせてカスタマイズできることが望ましいです。

検索窓のサイズや色、検索結果の並び方や表示形式などを柔軟に設計できるツールを選ぶことで、視認性や操作性を高め、より使いやすい検索環境を提供できます。導入前には、デモや仕様書などでデザイン面の自由度も確認しておきましょう。

 

4-5. 管理画面は見やすく使いやすいか

管理画面の操作性にも注意が必要です。検索結果の調整や分析データの確認を行う上で、複雑で扱いにくい管理画面では運用効率が落ちてしまいます。特に、複数の担当者が関わるサイト運営では、誰でも直感的に操作できるインターフェースであることが求められます。

管理画面では、検索ワードの集計やクリック率、検索結果の並び替えなどを行うことが多いため、必要な情報が整理されて見やすく表示されているかを事前に確認しておきましょう。ツールによっては、グラフ表示やレポート出力機能などを備えており、社内での情報共有にも役立ちます。

操作性の良さは、長期的な活用における大きな差となります。

 

4-6. 料金プランは自社に合っているか

料金プランが自社の予算や運用規模に見合っているかを必ず確認しましょう。サイトの規模や検索数、利用する機能の範囲によって、必要なプランは大きく異なります。

料金体系は「月額固定」「検索件数に応じた従量課金」「機能ごとのオプション追加」などツールによってさまざまです。特にアクセス数の多いサイトでは、従量課金制だと想定外のコストが発生することもあるため、導入前に料金体系とコストシミュレーションを行っておくと安心です。

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5. サイト内検索を効果的に運用するやり方

サイト内検索を導入したら、ユーザーが使いやすく、目的の情報にすばやくたどり着ける環境を整えることが重要です。ここでは、サイト内検索をより効果的に運用するための具体的な工夫やポイントを紹介します。

 

5-1. ファーストビューにサイト内検索窓を置く

サイト内検索を効果的に活用するためには、検索窓をユーザーの目にとまりやすい位置、特にファーストビューに設置することが重要です。ファーストビューとは、Webサイトを開いたときにスクロールせずに表示される範囲のことを指します。検索窓がファーストビューにあることでユーザーは迷わずに検索を開始でき、求めている情報にすばやくアクセスできます。

検索機能の存在に気づかれなければ、ユーザーは「欲しい情報が見つからない」と判断して離脱する可能性が高まります。商品数や記事数の多いサイトでは、検索が行動の起点になるため、配置場所は非常に重要です。デザインとのバランスを見ながら、目立ちやすく、直感的に使える検索窓を設置しましょう。

 

5-2. 表示結果を最適化する

検索結果の「質」を高めることも、サイト内検索を効果的に活用する際に大切です。ユーザーが入力したキーワードに対して、正確かつ関連性の高いページを優先的に表示するよう最適化することで、検索体験が大きく向上します。

たとえば、商品名やカテゴリだけでなく、検索したキーワードに関連するワードを表示したり、人気商品を優先的に表示させると、ユーザーが求める情報に早くたどり着けます。また、検索結果にサムネイル画像や価格、在庫状況などの情報を表示すれば、視認性が高まり、クリック率の向上にもつながるでしょう。

検索結果がゼロ件だった場合の対応も重要です。「検索条件を変えて再検索してください」といった案内や、関連商品・関連記事などの代替提案を表示することで、離脱防止に効果を発揮します。

サイト内検索結果の最適化とは

 

5-3. 検索回数の多いキーワードへの導線を増やす

サイト内検索のログを活用すると、ユーザーがよく検索するキーワードを把握できます。検索回数の多いキーワードは、それだけユーザーの関心が高く、ニーズが集中しているテーマだと言えます。ニーズのあるキーワードに対して、積極的にページ上での導線を設けることは、ユーザビリティとコンバージョンの両面で効果的です。

検索頻度の高いワードに関する記事や商品ページへのバナーリンクを設置したり、カテゴリメニューに追加するなどの工夫をすることで、ユーザーが検索せずとも目的の情報にたどり着けるようになります。また、トップページやファーストビューなど目につきやすい場所に設置するのも有効です。

ユーザーの行動データをもとに、回遊性を高める導線を戦略的に増やすことで、サイト全体の滞在時間や満足度、さらにはCV率の向上も期待できます。

 

5-4. キーワードサジェストや画像サジェストを導入する

サイト内検索を効果的に活用するには、検索時に「キーワードサジェスト」や「画像サジェスト」を導入するのも有効です。キーワードサジェストとは、検索窓に文字を入力すると関連する検索語を自動で候補表示してくれる機能で、ユーザーの検索体験をスムーズにします。タイピングの途中でも意図に合った検索語を選べるため、検索精度の向上や離脱防止に役立ちます。

商品やサービスを視覚的に選びたいユーザーに対しては、画像サジェストが有効です。キーワード候補と一緒に該当商品の画像を表示することで、ユーザーはより直感的に目的のコンテンツへたどり着けます。

補助機能を設けるとユーザーの検索ストレスを軽減し、サイト回遊やコンバージョンへの導線を強化することが可能です。特にECサイトでは購買意欲を高める仕組みとして重宝されるため、導入を検討する価値があります。

検索サジェスト最適化とは

 

5-5. 表記をユーザーの使う言葉に合わせる

サイト内検索の効果を最大限に発揮させるには、ユーザーが実際に使う言葉に表記を合わせることも大切です。たとえば「スマートフォン」と「スマホ」、「エアコン」と「冷房」など、同じ意味でも呼び方が異なる場合があります。ユーザーが検索するキーワードと、サイト内の表記が一致していないと、正しい情報にたどり着けず、離脱の原因になります。

検索キーワードの分析を行い、よく使われる語句や言い回しを把握した上で、コンテンツ内の表現を調整しましょう。また、「表記ゆれ対応」や「シノニム機能(同義語の設定)」を活用できる検索ツールを導入すれば、ユーザーの多様な検索意図に柔軟に対応できます。ユーザー視点に立った言葉選びを意識することで、検索精度が向上し、ユーザーの満足度やCV率にも好影響を与えるでしょう。

表記ゆれ・スペルミス対応とは

 

まとめ

サイト内検索は、Webサイト内の情報を効率的に探すための機能です。Googleカスタム検索やWordPress、専用ツールなど導入方法は複数あり、自社サイトの目的や規模に応じた選択が重要です。導入によりカスタマーエクスペリエンスの向上、ユーザーニーズの把握、CV率の改善など多くのメリットがあります。また、選定時は必要な機能やデザインの調整可否、表示速度、料金プランなども確認しましょう。

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