ECのサイト内検索における表記ゆれとは?5つの具体例と離脱を防ぐ対策
ECサイト内検索における表記ゆれとは、サイト内で商品を検索する際にユーザーによって入力する言葉の表記が異なることを指します。
「検索窓にキーワードを入力したのに、検索結果が「0件」と表示されてしまう」
「本来探している商品がヒットしない」
上記のような体験が続くと、ECサイトのユーザーは他のECサイトへ離脱し、機会損失が発生します。この原因のひとつが、サイト内検索における「表記ゆれ」です。
本記事では、Webサイト・ECサイトの運営者の方に向けて、表記ゆれの代表的なパターンとその対策、さらに根本的な解決策を解説します。表記ゆれを改善し、売上アップを目指す手立てをチェックしましょう。
目次
1. ECのサイト内検索における表記ゆれとは?

ECのサイト内検索における表記ゆれとは、同じ商品を探しているのに、ユーザーによって、検索窓に入力する言葉の表記がゆれる状態のことです。
さまざまな要因がありますが、以下のようなものが挙げられます。
【表記ゆれの要因の例】
- 漢字・ひらがな・カタカナの違い
- 送り仮名の違い
- 全角・半角
- 略称
- 言い換え
- 入力ミス
場合によっては、年代、性別、住んでいる地域の違いによる言葉の選び方も影響します。
表記ゆれを検索側が検知できないと、在庫があるのに検索結果が0件になったり、関連性の低い商品ばかりが表示されたりして、購買機会を逃しやすくなるのです。
2. ECのサイト内検索における5つの表記ゆれパターン

よくある5つのパターンを表記ゆれの例と共に紹介します。自社サイトでも起きていないかを想像しながら読み進めてみてください。
- 日本語特有の表記違い(漢字・ひらがな・カタカナ・送り仮名)
- 英数字・記号のフォーマット違い(全角半角・大文字小文字)
- 単語の区切り・スペースの有無
- 呼び方の違い・省略(略称・類義語・下位語)
- 誤字脱字・変換ミス
2-1. 日本語特有の表記違い(漢字・ひらがな・カタカナ・送り仮名)
日本語は表記のバリエーションが多い言語です。そのため、同じ言葉でも漢字・ひらがな・カタカナの使い分けや送り仮名によって表記ゆれが生じやすい特徴があります。
たとえば、本来は漢字の商品名であっても「漢字が思い出せない」「変換するのが面倒」などの理由から、ひらがなで検索されるケースも少なくありません。
逆に、正式名称がアルファベットのブランド名を、カタカナで検索するケースもあります。
また、IT用語や外来語における末尾の音引き(ー)の有無も典型的な表記ゆれのパターンといえます。
【表記ゆれ例】
- 珈琲/コーヒー
- 梅干し/梅干
- コンピューター/コンピュータ
2-2. 英数字・記号のフォーマット違い(全角半角・大文字小文字)
型番や品番、ブランド名などの英数字が絡む検索は、入力フォーマットの違いによる表記ゆれが頻発する領域のひとつです。
特にスマートフォンとパソコンでは、入力モードのデフォルト設定が異なるため、ユーザーが意図せずに全角と半角が混在するパターンもあります。
また、型番のハイフン(‐)や金額のカンマ(,)を入力するかどうかも人によりバラバラです。
システム側で「完全に一致しないとヒットしない」設定にしている場合、わずかな形式の違いだけで検索結果が0件になり、機会損失を招きます。
【表記ゆれ例】
- A4/A4(全角・半角)
- KR-5000/kr-5000(大文字・小文字)
- A-123B/A123B(ハイフンの有無)
2-3. 単語の区切り・スペースの有無
複数の単語を組み合わせて検索する際、ユーザーが「単語の間にスペースを入れるかどうか」は曖昧です。
たとえば「商品名+カテゴリ」で検索する場合、スペースを入れて検索する人もいれば、一語の複合語として認識して続けて入力する人もいます。
特に英語由来のブランド名や商品名の場合、カタカナで検索する際にスペースを入れるかどうかの判断がユーザーに委ねられるため、表記ゆれが発生しやすいでしょう。
検索側が単語の境界をうまく扱えないと、検索結果の取りこぼしにつながります。
【表記ゆれ例】
- iPhoneケース/iPhone ケース
- 白シャツ/白い シャツ
- メンズ 時計/メンズ時計
2-4. 呼び方の違い・省略(略称・類義語・下位語)
ユーザーがその商品を「普段どう呼んでいるか」による表記ゆれです。必ずしも正式名称で検索するとは限りません。
日常的に使っている「通称」や「略称」、昔ながらの「呼び方」で検索する場合があります。
特にアパレルやコスメ業界ではトレンドによって呼び方が変わることも多く、世代間でのギャップも生まれます。
具体的な名称(下位語)や通称、略称で検索するユーザーほど、コンバージョンに近い傾向があるため、しっかりサポートすることが重要です。
【表記ゆれ例】
- スマホ/スマートフォン(略称)
- ズボン/パンツ/スラックス(類義語・世代間の呼び方の違い)
- お菓子/クッキー(包含関係)
2-5. 誤字脱字・変換ミス
正しい商品名を知っていても、入力ミスにより表記ゆれが生じることもあります。
特にスマートフォンのフリック入力では、隣のキーを触ってしまうことによる誤入力が多発します。また、パソコンでは「かな入力」への切り替え忘れによるアルファベットの羅列もよくあるパターンです。
誤字・脱字を機械的に0件表示とするのではなく、意図を汲み取って補完する仕組みが欠かせません。
【表記ゆれ例】
- スマートォン(「フ」抜け)
- プレーステーション(「イ」抜け、聞き間違いなど)
- gppgle(キーボードの打ち間違い)
3. サイト内検索の表記ゆれがECサイトの売上を奪うワケ

サイト内検索における表記ゆれを放置すると、ECサイトの利便性が下がり売上の取りこぼしが増えます。
実際に、サイト内検索を改善し、検索経由からの受注額が前年比140%アップした事例もあるほどです。
つまり言い換えれば、改善前はそれだけ離脱を招いていたともいえます。では、表記ゆれは、ユーザーにどのような悪影響を与えるのでしょうか。具体的な理由を解説します。
- 0件ヒットによる機会損失
- 見つからないストレスによる満足度の低下
- ブランドイメージ低下によるリピーター消失
3-1. 0件ヒットによる機会損失
表記ゆれにより検索結果が「0件」と表示されると、ユーザーは「この店には探しているものがない」と判断します。
その際、実際には在庫があったとしても、多くのユーザーが実店舗や他のECサイトに離脱してしまうのが現実です。
そもそもサイト内検索を利用するユーザーは「欲しい商品」が明確で購買意欲が高い傾向にあります。ここで期待外れの検索結果を返し続ければ、損失は大きくなりかねません。
3-2. 見つからないストレスによる満足度の低下
現代のユーザーは、Googleや大手モールでの「多少間違えても正しくしてくれる検索体験」に慣れています。そのため、一文字間違えただけで0件になるような検索体験に対して、想像以上にストレスを感じるのです。
サイト内検索で的外れな商品が表示されたり、何度も入力し直す手間をユーザーに強いたりすれば、UX(顧客体験)を損ないます。
たとえ良い商品を扱っていても「このサイトは使いにくい」と評価されてしまうと、離脱のリスクが高まります。
3-3. ブランドイメージ低下によるリピーター消失
検索で欲しい商品が見つからない体験は、ユーザーに「品揃えが悪い」「探しにくい」という印象を与えます。その結果、ブランドイメージの低下は避けられません。
一度、悪い印象が定着すると、再訪率やLTVにも影響します。
CPA(新規顧客獲得コスト)が高まっている昨今、リピーターの損失は店舗運営に大きな影響を与えます。表記ゆれの放置は、目先の売上だけでなく将来的な売上の損失にもつながってしまうのです。
4. サイト内検索の表記ゆれに対する3つの具体策

ECサイトの表記ゆれを解消し、検索経由の売上を高めるためには、運用の手間と精度のバランスを考えた対策が必要です。
ここでは、手作業による工夫からシステムの導入まで、代表的な3つの具体策を解説します。
- 商品名や説明文に「キーワード」を自然に含める
- カートシステムの「類義語登録」や「検索用タグ」を活用する
- サイト内検索専用エンジンを導入する
4-1. 商品名や説明文に「キーワード」を自然に含める
基本的な対策は、想定される表記ゆれのキーワードを商品名やキャッチコピー、商品説明文のなかに自然に盛り込む方法です。
この対策を講じると、標準的な検索機能でも多様なキーワードを拾いやすくなります。
ただし、検索ヒットだけを狙って脈絡なく単語を羅列すると、商品ページが読みづらくなり逆効果です。ユーザービリティが低下するような単語の詰め込みは控え、違和感のないようにキーワードを含めることが重要です。
4-2. カートシステムの「類義語登録」や「検索用タグ」を活用する
ECカートシステムの類義語登録や検索用タグの設定機能を活用して、表記ゆれを改善する対策も有効です。
管理画面から特定のキーワード同士を紐づけ、略称や別名での表記ゆれに対応できるようにします。
ただし、あくまで手動での登録・運用が前提です。新しい流行語や略称、商品数やキーワードなどのバリエーションが増えるたびに、担当者が一つひとつ登録作業を行わなければなりません。
商品数が数千点を超える規模になると、メンテナンスだけで多くの時間を必要とするため、運用が破綻するケースも少なくありません。
4-3. サイト内検索専用エンジンを導入する
商品数が多く、手動運用に限界を感じている場合は「表記ゆれ・スペル訂正辞書」を搭載しているサイト内検索エンジンを導入する方法もあります。
専用ツールでは、AIによる最適化や検索エンジン側の運用で多くの対応が行われるため、表記ゆれ対応の負荷軽減とコンバージョン率(CVR)の向上が見込めます。
一方で、辞書登録機能自体はあるものの検索エンジン側で運用を行わないサービスもあります。導入する際は慎重に確認しましょう。
5. サイト内検索エンジン「ユニサーチ」の表記ゆれを解決する主な機能
当社が提供する「ユニサーチ」は、EC特化のサイト内検索エンジンです。ここでは、表記ゆれ対策に関わる主な機能を紹介します。
【「ユニサーチ」の表記ゆれを解決する主な機能】
- 150万語以上の「EC同義語辞書」を標準搭載
- 同義語辞書運用もお任せ
- トレンドや略語を学習し続ける「AIサジェスト」
- 0件ヒットを防ぐ「フォールバック機能」
5-1. 150万語以上の「EC同義語辞書」を標準搭載

ユニサーチは、ECに特化した表記ゆれやスペルミスに対応する150万語以上の同義語・スペル訂正辞書を標準搭載しています。
ユニサーチの同義語辞書は、長年検索エンジンに関わってきた経験を活かして作成しています。同義語辞書を活用いただくと、辞書を作成・更新する手間をかけずに、導入直後から高い検索精度を実現できます。
5-2. 同義語辞書運用もお任せ
ユニサーチは導入後の辞書メンテナンスを、専任のコンサルタントが代行できる点が強みです。
システムの提供にとどまらず、日々のキーワードログをプロの視点で分析し、新たに発生した表記ゆれやトレンドワードを随時同義語として登録します。
運営担当者様は検索精度の維持・向上にリソースを割く必要がなくなり、戦略的な施策に集中可能です。
5-3. トレンドや略語を学習し続ける「AIサジェスト」
ユーザーが検索窓に一文字入力するごとに続きの言葉を連想して表示するのが「AIサジェスト」機能です。
検索履歴や関連キーワードに基づいたサジェストキーワードを提案します。
以下のデータを解析・学習し、よく使われる言葉や売上の高いキーワードを優先的に表示し、売上アップに貢献します。
- 検索キーワードログ
- 購買行動データ
- 商品データ
ユーザーがキーワードを最後まで入力する手間を省くだけでなく、入力ミスや「0件ヒット」も未然に防ぐことが可能です。
5-4. 0件ヒットを防ぐ「フォールバック機能」

0件ヒットの場合、検索条件を自動的に緩めて再検索するのが「フォールバック機能」です。ユニサーチには、以下2つのフォールバック機能が備わっています。
| 機能 | 概要 |
|---|---|
| ワード削除フォールバック | 複数単語(例:「AAA BBB」)での検索時にヒットしない場合、2語目以降の単語を除外する |
| カテゴリ削除フォールバック | カテゴリ絞り込みで検索結果が0件の場合、条件を上位カテゴリに広げる |
ユーザーが入力した検索条件をAIが自動的に少しだけ緩め、最適な商品を再提案します。
「ありません」と突き放すのではなく「これならありますよ」と類似商品を提案し、サイトからの離脱を防ぐ機能です。
6. ユニサーチで表記ゆれを改善した事例2選
表記ゆれ対策を講じて検索体験を最適化すると、具体的にどのような成果が得られるのでしょうか。ユニサーチを導入して改善を実現した2つの成功事例を基に解説します。
6-1. サンテレホン株式会社

LAN工事部材・電話工事部材等を扱うBtoB向けECサイトを運営する同社では、正式な型番だけでなく、現場で使われる通称や略称で商品を探すなじみのお客様が多くいらっしゃいました。
しかし、旧来の検索エンジンではそうした現場のニーズに応えきれず、検索精度に課題を抱えていました。
ユニサーチの導入後、売上は2.5倍、CVR(購入率)は20%増、直帰率は40%以下まで改善しました。
複雑な略称や表記ゆれも適切にカバーできるようになり、BtoBの現場でリピート購入するユーザーに対して、高い効果を発揮しています。
事例詳細:ユニサーチBtoBを選んだのは「技術」と「人」への信頼。導入後の売上は250%アップ、直帰率40%以下まで改善
6-2. 株式会社ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス

楽譜や音楽の配信を手掛ける同社では、手動での辞書登録によるメンテナンスコストが限界に達していました。アーティスト名や曲名など、日々増え続ける膨大なデータの更新スピードや表記ゆれ対応が大きな負担となっていたのです。
ユニサーチを活用して、表記ゆれ運用負担を改善、従来遅い時には半日程度かかっていたデータの更新時間もわずか1時間程度まで短縮しました。
検索経由の売上が音楽配信サービス「mysound」で28%アップ、楽譜配信サービス「ぷりんと楽譜」で17%アップという成果も出ており、コストダウンと売上アップを同時に実現しています。
事例詳細:コストダウンと売上アップを同時に実現。 “誠実さ”が導入の決め手でした
7. サイト内検索の表記ゆれを吸収し、売上アップを目指そう!
ECのサイト内検索における表記ゆれは、ブランドイメージの低下や深刻な機会損失を招く課題です。
検索窓を利用する購入意欲の高いユーザーに対し、確実に商品を提案できれば、売上は向上します。
EC特化のサイト内検索エンジンを導入すれば、表記ゆれ対策ができるだけでなく、リソースの削減にもつながります。
表記ゆれの改善やメンテナンスコストに悩んでいる方は、ぜひサイト内検索の無料診断を受けてみてください。検索精度を点検し、改善提案書を作成いたします。詳細はお気軽にお問い合わせください。
8. サイト内検索の表記ゆれに関するよくある質問
8-1. Q.どのキーワードで表記ゆれが起きているかを見つける方法は?
サイト内検索の検索ログを分析し、ゼロ件ヒットや再検索が多い語を抽出すると、優先順位が付けやすくなります。
通常のアクセス解析では、ユーザーがどのような「ズレ」で検索に失敗したかを把握するのは追いにくいケースがあります。
8-2. Q. 流行語や新しい略称など、辞書にない言葉にはどう対応すれば良いですか?
ユニサーチでは、人目でチェックしながら登録することをおすすめしています。自動登録では意図しない紐づけが検索精度を落とす可能性があるためです。
検索ログから表記ゆれを起こしているキーワードを抽出し、適宜、同義語辞書をメンテナンスします。お客様のご要望に沿った、指定キーワードの辞書登録も承っています。
8-3 Q. 表記ゆれ対策を強化しすぎると、関係ない商品までヒットしませんか?
単語の一部が含まれるだけでヒットさせる「部分一致」の設定を強めすぎると、的外れな検索結果が増えてしまいます。
しかし、同義語辞書を活用した対策であれば、意味が同じ言葉だけをピンポイントで結びつけることが可能です。関係のない商品を排除しつつ、表記ゆれだけを高い精度で表示できます。
関連する記事
新着記事
人気記事
一覧ページへ戻る
-
「ユニサーチ」製品情報
ECサイトの売上アップを らくらく実現する商品検索エンジン
Q&A よくあるご質問
サイト内検索「ユニサーチ」について、お客様から寄せられたよくあるご質問とその回答をご紹介しています。













